キッチンのシンクは、食材の下ごしらえや調理、食後の食器洗いなどで1日に何度も使用します。洗いもののたびに、簡単に水気のふき取りなどしても水垢と洗剤カスは、どうしてもシンクに付いています。
放置してしまうと、白く固い軽石のようなこびりつき汚れになったり、白い模様がシンクの側面にはびこったり、気がついたときは頑固な汚れになっていることがあります。また、キッチンシンクと言えば、ときどき排水口から漂ってくる臭いにも閉口しますが、その原因も普段のお手入れ次第で防ぐことができます。
そこで今回は、キッチンシンクをピカピカに保ち、イヤな臭いを撃退するためのお手入れ方法をご紹介していきます。
キッチンシンクの汚れのほとんどは、水垢と洗剤汚れの仕業
キッチンシンクが、乾いたときに気になる白い汚れの正体は、水道水のミネラル成分と食品のカルシウム成分が固まってできる水垢です。そして、食器洗いの洗剤と水のミネラル成分が混ざり合って、蛇口付近に蓄積する軽石のような物質も水垢です。どちらも、こびりつく前に掃除をしておかないと固くなり、スポンジでこする程度では落とせなくなります。
キッチンシンク汚れの掃除方法
水垢や洗剤のカスなどの汚れは、日々の食器洗いの時に一緒に掃除することをセットで行うようにするだけで蓄積しにくくなります。
ただ、それでも掃除不足の部分には、頑固な汚れがこびりついてしまいます。そのようなときは、研磨効果のあるクレンザーをスポンジにつけて、ゴシゴシこすり洗いをするのですが、力を入れ過ぎてステンレスの表面を傷つけないようにしましょう。
「水垢」の掃除方法
水垢の汚れは、アルカリ性の汚れですので、酸性であるお酢やクエン酸で中和させると汚れが落ちやすくなります。
お酢の場合は、お酢1に対して水2の割合に希釈して、クエン酸水をつくるときは水200ccに対してクエン酸を小さじ1の割合で作ると良いでしょう。
汚れがひどいところには、お酢やクエン酸をかけてから10分後にスポンジでこすり洗いをすると水垢は落とすことができます。
水垢がよく付着する場所である蛇口の根元や水の出口部分などは、スポンジよりも使い古しの歯ブラシなどを使うと、扱いやすく掃除もしやすくなりますのでおすすめです。
「洗剤カス」の掃除方法
洗剤汚れは、酸性成分の汚れですからアルカリ性の重曹が適しています。
まずは、シンク全体を水洗いし重曹を粉のまま振りかけ、スポンジでこすってから仕上げは水で流すだけです。
頑固な洗剤カスの汚れは、重曹よりアルカリ濃度が高い「セスキ炭酸ソーダ」を利用すると良いでしょう。
セスキ炭酸ソーダ水の作り方は、水500ccにセスキ炭酸ソーダを小さじ1の割合で作ると良いでしょう。
出来上がった液体は、スプレーボトルに入れて汚れ部分にスプレーし、スポンジでこすってから水で流せば掃除終了です。
臭い出すシンク排水口の掃除方法
調理したフライパンや鍋についた汚れや、食物の残留物を三角コーナーに捨てると、水分は排水口へと流れこんでいきます。
そのため、キッチンの排水口は意外と汚れがたまっている場所なのです。
頻繁に掃除をしないと、排水口には生ゴミや食べ物の残留物をエサにする雑菌が、繁殖していわゆる「ヌメリ汚れ」を発生させます。
汚れ対策の基本は、この雑菌を繁殖させないために無用なエサ(汚れた水分や残留物)を与えないことが重要です。
そのためには、生ゴミを三角コーナーに溜めないことなのですが、プラスチックの三角コーナーは汚れを蓄積しやすいため、ステンレス製を使用することをおすすめします。
また、料理で使用した油を排水口に直接流してしまうと、排水管に油分が付着し水の流れが滞るようになります。
使用済みの油は、必ず油凝固剤を利用し固めるとか、新聞紙やキッチンペーパーに染み込ませて、ポリ袋に入れて燃えるゴミとして処分しましょう。
排水口は、市販の排水口用洗浄剤で掃除するのがおすすめで、粉または液体の洗浄剤を排水口に注ぎ、30分ほど放置したあとに40~50度の湯で流すという形で掃除をしていくと良いでしょう。
排水口は、いくつかの部品を重ね合わせてありますので、その部分にたまっている汚れもスポンジや使い古しの歯ブラシなどを使い良く洗い落としましょう。
まとめ
キッチンが清潔だと、料理にも力が入りますし気分もさわやかになります。
キッチンシンクと排水口は、普段使いだけで多様な汚れが付着していますので、利用するたびにこまめに掃除ができるとベストです。
それには、食後に食器を全部洗い終わった時点で、合わせ技でシンクも掃除してしまうと良いでしょう。
また、シンク周りの水滴は水垢の原因になりますので、食器洗いが終了したら乾いた布で水滴を拭き取っておくと、シンク周りはいつもピカピカに保つことができるでしょう。